コイ・ドジョウ
ラスボラ(ラスボラ属とトリゴノスティグマ属)、ボララス、バルブ(バルブス属)、ダニオ…………など、コイ科(Cyprinidae)の魚は、古くから多くの種が輸入され、アクアリウムで親しまれてきました。
コイ科の魚の大きな特徴としては、喉に咽頭歯と呼ばれる歯を持っていることが挙げられます。外観はカラシン科の魚たちに似ていますが、コイ科の仲間は、脂ビレを持たず、口ひげを持つことが特徴とされています。
ドジョウも生物的な分類の大きな括りとしては、コイの仲間に入ります(コイ科とドジョウ科ともにコイ目に含まれます)。
ドジョウ科の仲間たちも、脂ビレを持たず(一部の種類を除き)、口ひげを持つなど、コイ科の魚と同じような特徴を多く持っています。しかし、体は細長い円筒形か、あるいは紡錘形、えらで呼吸するほか腸でも空気呼吸も行うなど、コイとは明らかに異なる特徴も見られます。底生で、危険を察知したときなどは、水底の砂や泥に潜る習性もあります。
ドジョウも含めて「コイ目」の魚は、北アメリカ・アフリカ大陸・ユーラシア大陸に幅広く生息する一方で、南米には分布しません。
ラスボラやバルブなどのコイ科の仲間に関しては、一部を除きそのほとんどが東南アジア原種の魚で、養殖種についても、東南アジアで行われています。
クラウンローチなど、観賞魚として知られているドジョウ科のBotia 属についても、東南アジアが原産地で、色彩豊かなさまざまな種類が、日本へと輸入されいます。