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熱帯魚水槽セット

熱帯魚用の飼育用品についてはとてつもなく種類が多く、熱帯魚ショップなどを覗いてみても、初心者の方はいったい何を揃えればいいのか迷ってしまうかもしれません。
要は最低限必要なものだけ揃えたいと思ったときに、水槽セットは便利な商品かもしれません。

水槽やろ過フィルター、照明、ヒーター・・・など、必要な器具類を揃えるのに、単品で揃えるよりも、ひとまとめになった水槽セットは割安にもなります。
最近は各メーカーも水槽セットに力を入れていて、さまざまな水槽セットを出しています。

水槽セットはメーカーが自社商品を組み合わせたものが一般的でしたが、近頃ではいろい水槽はA社、ろ過フィルターはB社というように、異なるメーカーの人気商品を組み合わせて、ショップオリジナルの水槽セットとして販売するケースも増えて来ました。

熱帯魚用や海水魚用だけでなく、小型美種の混泳に適したカージナルテトラ用、汽水魚にぴったりのミドリフグ用、レッドビーシュリンプ用など、水槽セットもより細分化されています。

セット点数についても水槽、ろ過フィルター、照明という基本セットもあれば、9点セットといった至れり尽くせりのセットもあります。

「熱帯魚用」の中で水槽セットを選ぶ

水槽セットには「熱帯魚用」「水草用」「海水魚用」「金魚(メダカ)用」などのものが出ています。

淡水魚を飼う場合なら、必ず「熱帯魚水槽」のセットを選ぶようにします。セットにより「金魚・熱帯魚水槽」としているものもありますが、熱帯魚と金魚とでは、飼育のし方が異なります。

熱帯魚は文字通り熱帯域に分布しますので、24~27℃の水温で飼育する必要がありますので、ヒーターが必要になります。これに対し、昔から日本で飼われているような金魚やメダカを飼育する場合は、水温はむしろ低めで、高い水温を必要としません。「金魚・熱帯魚水槽」のセットには、金魚に合わせてヒーターはセットされていない場合がほとんどです。

海水は熱帯魚や水草、飼育水に海水を用いるので、塩害に強い器具類が用いられている場合が多いと言えます。

ですので、淡水魚を飼育する場合は、必ず「熱帯魚水槽」としてセットされているものを選ぶようにします。

セット内容を吟味する

「中和剤」と「エサ」は必要になります。ゴミや魚や底砂を拾えるような柄の長い「アミ」や、水草用の長い「ピンセット」があればとても役立ちます。餌については、熱帯魚を購入する際に一緒に買えばいいと思います。

「中和剤」、「アミ」、「ピンセット」は、必要になるものですので、セットになっていればいるで、それに越したことはありません。これに「デジタル水温計」もほしいところですが、セット内容に「水温計」が入っている水槽セットは、ほとんど見かけたことがありません。ですので、別途購入するようになります。

しかし、これらを後で買い足すことになってとしても、基本的に水槽セットに関しては、まず「水槽」、「ヒーター」、「照明」、「フィルター」がどんなものでセットになっているかによって選んでおくと、後悔がありません。

水槽サイズ

まず水槽サイズを決めなければなりません。規格水槽には、30 cm 、45 cm、60 cm、90 cm 、120cm・・・などの規格水槽がありますが、このうち45㎝、60 cm水槽あたりの水槽を選んでおくと、後で揃える備品についても、サイズに合ったものが揃いやすくなります。
どちらもも10㎝程度までの小型魚の飼育になりますが、60㎝水槽を選んでおくと、水草も熱帯魚もそこそこ入れることができます。

水槽のフタについて

魚の跳び出し事故はびっくりするほど多くあります。水槽の中の1匹が足りないので捜していたら、気が付くと、水槽の外に飛び出して死んでいたというのは実によくある話です。底床に棲む魚も跳び出すことがありますし、水面を元気に泳ぐゼブラダニオにいたっては、フタをしていても、そのフタのわずかな隙間から跳び出して、水槽の外で死んでいたりします。ですので、隙間なくフタのできることが理想です。

規格水槽の45㎝、60㎝あたりを選んでおけば、別に市販のフタを探してもピッタリしたものが見つかる可能性は大いにあります。
しかし、たとえば上面を中途半端に覆ってしまう外掛けフィルターを選んだような場合は、専用のフタがついていないと、市販のものではピッタリしたものは見つかりません。隙間のないフタを自作する以外になくなります。

できればフタのある水槽を選ぶようにします。

オートヒーター

熱帯魚なら、これに保温器具は必須です。 サーモスタット内蔵型のオートヒーターで、温度設定が利くものが理想です。現在はたいていのオートヒーターに空炊き防止機能は付いていますが、一応この辺も確認してみるといいでしょう。

蛍光灯

水草を育て、バランスドアクアリウムを目指すなら、照明はなくてはならないものです。通常照明には蛍光灯を用い、昼行性の熱帯魚を飼育するなら20W(㍗)2灯が理想で、ワット数はあとでいくられでも変えられるので、必ず2灯式になっているものを選びます。

フィルターの性能や種類

問題はフィルターです。水槽セットの中でも、セット価格の割合を1番占めるもので、このフィルターの性能によって、セット価格も異なって来るものと言えます。

ろ過能力が優れているのは外部式フィルターです。メンテナンス面ではやや面倒ですが、水流が強過ぎることなく、静けさでは群を抜いて優れています。水面も暗くしませんし、本格的な水草水槽を楽しみたいのであれば、外部フィルターを選んだほうがいいと言えます。

上部フィルターは、熱帯魚飼育の初めに、45㎝以上の水槽では、非常に多く使われるフィルターです。

安値な上、ろ過能力にも優れていて、使用するフィルターで掃除などのメンテナンスが簡単です。ただし、ゴボゴボという音は、多少気になったりします。

デメリットとしては、上面を覆うため、光の位置が限られてしまうことにあります。

また、吸い込み口から吸い込んだ水をフィルタ内を通して水槽内に落とし込む構造になっているので、水槽内の二酸化炭素が逃げやすいことが言えます。熱帯魚の飼育にはまったく問題はないのですが、二酸化炭素を必要とする水草の育成には不利になります。

しかし、上部フィルターは価格が安く、したがって水槽セットとしての価格も安い(あるいは同じ価格でもたくさんの物がセットされてくる)ので、他にセットされてくるものの内容がよければ、上部フィルターのセットから始めて見るのもいいと思います。

外部式フィルターのように面倒な手順もなく、簡単にセットや掃除ができるのも利点です。

これに「底砂」と「水草」を入れれば、とりあえず飼育用の水槽は完成します。

とりあえずは不要なものもある

水槽セットには、不要なものまで詰め込まれているのをよく見かけます。

「pH調整剤」「バクテリア剤」「粘膜保護剤」「水草肥料」などは、どうしても使わなければならないものではありませんし、使わずに済めばそれに越したことがないと言えるものです。

それはちょうど、わたしたちが風邪薬を置いていても、風邪を引かなければ使うことがないのと同じです。風邪を引いてすぐに買えばいいだけのことですし、風邪薬を置くことを考えるよりは、まずは風邪を引かないで済む方法を考えたほうがいいことになります。

ですので、「pH調整剤」「バクテリア」「粘膜保護剤」「水草肥料」などは、セットの内容から除外視すべきと言えます。大事なのは、セット内容の数ではなく、中身です。

カルキ抜きは必要

でも「pH調整剤」はとりあえずは不要 水道水には塩素が含まれています。人間と違い、魚は塩素には弱いので、カルキ抜きする必要があります。ですので、「カルキ抜き(塩素中和)」は必要になります。

一方「水質調整剤」には、いろいろな種類のものが出ていますが、その中でよくしられているものに「pH調整剤」があります。

この「pH調整剤」は、「カルキ抜き」とは異なるものです。

「カルキ抜き」と呼ばれるものは、チオ硫酸ナトリウムを使用したものが大半ですが、中には活性炭フィルターで前処理を行う方法があります。

一方「pH調整剤」は、pHを変化させるもので、ほとんどの場合、降下させるものにはリン酸などの弱酸が使用され、上昇させるものには炭酸化合物が使用されています。

「pH調整剤」は、必ずしも必要というものではありません。水が酸性に傾くのは、水質の悪化によるものである場合もあります。そういう場合は、「pH調整剤」でpHを上昇させることを考えるのではなく、まずろ過や水換えなどの処理を行うべきです。もし水の汚れが原因で酸性に傾いているのなら、「pH調整剤」を使って上昇させても一時的なもので、根本が解決されないうちは、いつまで経っても同じです。

また、水を弱酸性に傾けたり、弱アリカリ性に傾けたりするのには、底砂を使って行う方法もあります。「pH調整剤」を使うよりも、賢明な処理になります。

「バクテリア」については効果が疑問視されている

水槽に必要なバクテリアは、空気中から入り込んだり、底床材や水草に引っ付いて入ってきます。そして、水槽の中で必要とされるバクテリアたちが、必要とされるだけ、自然とバランスよく殖えていくものです。

ただ、自然に殖えるのを待っていた場合は、魚を飼うのに必要なだけの量になるのに1カ月以上かかってしまいます。

しかし、魚の排泄物や餌の残りなどの有害な窒素化合物を栄養分として分解してくれるろ過バクテリアは、好気性のバクテリアです。

ですので、カルキ抜きした汲み置き水を、水槽内で循環させ、酸素をいっぱい与えてやることにより、繁殖が早まります。

1週間くらいでボチボチ自然繁殖し始め、2~3週間くらい経つと活動を始める場合もあります。

本来はこうした自然繁殖を待ちながら、徐々に魚の数を増やしていくことが理想です。

しかし、こうしたろ過バクテリア殖えるには時間がかかります。その時間が待てないような場合に、市販のバクテリア剤を使うようになります。

実際市販されている「バクテリア」は、どこまで本当に生きた菌を販売してるかも分からず、その効果は疑問視されていることも事実です。輸送や保管期間を考えると、バクテリアが生きていることは考えにくいとされています。ろ過バクテリアがアンモニアと亜硝酸を分解する働きについても、バクテリア剤を使用した水槽で使用と、使用していない水槽と大きな違いが見られないとも言われています。しかも、ほとんどの場合、「バクテリア」を継続的に使用することが求められています。ずうっとバクテリア剤をずっと買い続けなければならないことになり、コスト的な問題もありますが、使わずに自然繁殖を待つのと大差がないようにも思われたりもしてきます。

「バクテリア(生きているもの)」を購入したつもりになると、話が違うということになります。しかし、たとえ死んだバクテリアでも、水槽内でろ過バクテリアの餌にはなるのではないか、その限りでは、いくらかでもろ過バクテリア繁殖を早めることになるのではないかという考え方もあるようです。

「バクテリア」の投入に大きな期待をしないで、できるだけ水槽内の自然繁殖を待つのが理想と言えます。

粘膜保護剤

重金属を無害化させ、魚の粘膜を保護するものに「粘膜保護剤」があります。
しかし、熱帯魚の種類によっては合わない場合もありますので、よくわからない場合には使用を避けた方がいい場合もあります。

その他

セットに入っていることの少ないものですが、あった方がいいものもあります。

●pH測定器、pH測定試薬など

熱帯魚の飼育に慣れて来ると、水の色や濁りかた、魚の餌の喰い付き方などを見ているだけで、大体水質の検討がつくようになってきます。
しかし、初心者の場合は、丸っきり分からないと思いますので、慣れるまでの間、水換えごとに測っていくといいでしょう。

●水温計

水換えで水温が異常に下がったりすると、熱帯魚は水槽内の側面や上面で1カ所にとどまり、じっとしていたりします。尾を小刻みに震わせたり、エラの動きがせわしなく速かったりします。いつもは活発に泳いでいる魚も、水面付近でフラフラとしていることもあります。熱帯魚は、急激な水温変化にとても弱いので、魚の動きがおかしいと思ったら、まずは水温をチェックするようにしましょう。

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