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繁殖しやすい熱帯魚

繁殖が難しいとされる魚の中には、水温が変わった時や、あるいは生息地の水質にピッタリと近付けてやった時など、何かが引き金になることがないと、産卵しない種類もあります。また、ペア作り自体が難しい種類もあります。

しかし、繁殖が難しいとされるでも、産卵までは、比較的容易な種類は多くあります。

繁殖が成功できるかどうかは、産卵以降、稚魚が無事育つかどうかにかかる場合も多くあります。

繁殖が難しいとされる魚の中には、孵化した卵が小さ過ぎて、飼育する者が気付かないうちに、フィルターに流されてしまったり、親魚に食べられてしまうことにより、、成功が難しい場合もあります。種類によっては、肉眼で数えることができないほど、小さな卵を産む種類もあります。

また、産まれて来た稚魚が小さい種類では、ブラインシュリンプなどは食べられないことから、インソブリアなどの餌を与えなければならず、エサの与え方が難しいことから、繁殖が難しくなる場合もあります。

熱帯魚の中には、そうした繁殖の難しい種類もある半面、容易に繁殖させられる種類もあります。

アカヒレの繁殖

アカヒレは、飼育も繁殖も容易です。

普段、性質は概ね穏和ですが、成熟すると、同じ仲間の成熟したオス同士で、長時間体当たりを伴う小競り合いを繰り広げることもあります。

オスはヒレが大きく、体の色が濃く鮮やかで、メスの方が色が薄くなっています。成熟したメスは腹部が膨んでいるので、雌雄の区別はつきやすいと言えます。右側のやや赤みが薄く、お腹がでっぷりとしているのがメスで、隙を見ては、メスにフィンスプします。
時々オス同士が張り合っているのも見かけたりもします。水草の陰などで雌雄が揃って体を震わせ、直後に卵がばら撒かれます。

毎日のように産卵します。卵の粘着性はあまり強くなく、水草の葉の上に乗っていたものも、多くは底に沈み、探すと砂利の隙間から出てきます。混泳魚にコリドラスなどがいると、産卵するそばから、100%食べてしまいますので、隔離が必要になります。大きめのピペットで、水槽内に取り付けた産卵箱に移すようにします。死んだ卵はカビてしまいますので、その前に取り除くようにします。

卵は、水温25℃で2日ほどで孵化します。孵化して産まれた稚魚は、2~3日程はあまり動き回らず、砂利や水草の上などでじっとしています。水槽の隅っこにくっ着いていたりすることもありますが、3日目には泳ぎ出します。

孵化した稚魚は、生まれてすぐには親魚と同じ餌は食べられませんので、1日2~3回ピペットでインフゾリアを与えるようにします。

少し大きくなると、ブラインシュリンプエッグやフリーズドライのブライン幼生も食べられてるようになります。2カ月過ぎた頃から、親魚と同じフレークや人工飼料を食べられるようになります。3カ月くらい経つと、青み取れて、アカヒレらしくなってきますので、親魚のいる水槽に同居させます。

ゼブラダニオの繁殖

ゼブラダニオは、成魚の動きが忙しくて、鬱陶しいという人もいるようですが、あっさりと殖やせるので、繁殖が楽しくなります。繁殖に自信をつける場合は、とりあえずこの魚で繁殖を試みるといいでしょう。産卵は容易で、飼育環境の整った水槽で、成熟したゼブラダニオのを5匹から10匹普通に飼育してエサを与えていれば、すぐに産卵が見られるようになります。

ゼブラダニオが水面で絡まりあってせわしなく暴れていたと思うと、透明の丸い粒がパラパラと舞い落とし、これが卵です。1回で10~20個の卵を水面付近から放つと、メスはしばらく底でジッと休み、すぐに、水面で待ち構える2匹のオスのところへ戻り、乱舞し、また10~20個の卵をばら撒きます。これを4~5回程繰り返して、直径1㎜程度の小さな卵を100個くらいの卵を産みます。

このように産卵した卵がばら撒かれる途端、混泳水槽では、他の魚達が寄って来て、卵を食べてしまいます。産卵した卵は、粘着力がないので、無事食べらずに済んだ卵も、水草があっても引っかからずに、水底に落ちてしまいます。親魚も食卵の習性があるので、水底に散らばった卵は、水底に何も敷いていない水槽だと発見しやすいので、ほぼ100%食べてしまいます。

そこで、卵を保護する方法として、ビー玉を底に敷きつめておく方法があります。ビー玉を敷き詰めておくことで卵を隠すこともできますし、仮に見つけても、ビー玉の隙間に入れなければ、食べることができないからです。ただし、けっこう多くのビー玉の数を必要とします。

別に水槽底をネットで覆って、卵を保護する方法もあります。やわらかいメッシュ素材のネットで、4つの支柱を立てて、ネットをかぶせて水槽全体を覆うようなかたちで使用します。水槽のサイズに合わせて。S・M・Lとサイズが出ています。簡単に組み立てられ、ネットをはずして洗浄もできますので、こうしたネットを用いて卵を隔離し、保護する方法もあります。

さらに水中を舞っている状態の卵を網ですくって、プラケースの産卵箱で飼育する方法もあります。プラケースを持ち上れば、透明の底から卵を確認することもできます。

ただし、混泳魚のいる場合は、普段は臆病な魚でさえ寄って来て、隔離する間もなく、産むそばから卵を食べてしまいますので、卵は残ることがありません。

多く繁殖したい合は、ダニオだけで飼ったほうがいいと言えます。

産卵から大体2~3日で孵化し、孵化した稚魚は、数日で水槽やプラステックケースの壁にぶら下がり始めます。

引っかかっているゼブラダニオの稚魚は、金属が溶け出したかのような細長い形をして、ぬめぬめと銀色に輝いています。小さいので、虫眼鏡で見ないと観察できないかもしれません。

その時期を過ぎると、遊泳を始めます。稚魚全部が泳ぎ出したらベビーフードを与えるようにします。

飼育が容易なゼブラダニオですが、この時期の餌やりは、難しい時期になります。インフゾリアかPSB()を与えるようにします。

インフゾリアはレタスやキャベツを水に浮かせ、粉ミルクを軽く振りかけておくと腐り始め、数日程度で白いインフゾリアが発生するようになります。発生したインソブリアをスポイトで掬って、稚魚に与えるようにします。

また、PSBは、動物性プランクトンを増殖させるための光合成細菌です。あれば、PSBを水槽内に数滴程度垂らしておくと、稚魚のエサになる動物性プランクトンが猛烈な勢いで殖えて行きます。

ただし、エサの与え過ぎによる水質悪化には、気を付けるようにします。水の汚れは1番の大敵になりますので、こまめな水換えが大事です。水換えのタイミングを見失ってしまうと、全滅させてしまう場合もありますので、常に留意する必要があります。

最初は髪の毛のように細く頼りない稚魚達も、1ヶ月経つとヒレも発達し、成魚に見られるメタリックブルーが出てきて、熱帯魚らしい形になって来ます。一ヶ月でばらつきはあるけど約1㎝前後。意外と成長はユックリ。

仮に1度失敗しても、何回でも産卵させられる魚なので、何回も試みていくうちに、自分なりのコツが掴めるようになります。

グッピーの繁殖

繁殖させやすい魚としては、グッピーが挙げられます。

グッピーは繁殖が容易で、特に隔離したりしなくても、水槽内にオスとメスがいれば、放置しておくだけでも殖えていきます。

雌雄の見分け方は簡単で、オスはしりビレが棒のような形で、大きく派手な尾ビレを持ち、スマートな体をしています。オスに比べるとメスは、お腹がふっくらとしています。

複数匹をまとめて飼育した場合、よっぽどオスだけに偏ってでもいない限りは、放っておいても繁殖は可能です。

グッピーは、グッピーは卵胎生メダカの仲間で、メスのお腹の中で、卵を孵化し、産むときはお腹の中である程度育てた稚魚で、産み落とします。

生まれたばかりの稚魚は、既に親と同じ姿形をして、母親のお腹から出てきます。さすがに生まれて数時間は底砂に落ちて、ボーとしている様子が見られますが、翌日には元気に泳ぎ出します。

餌についても、特にベビー用の冷凍ブラインシュリンプを与えたりしなくても、大人と同じブラインシュリンプも食べられます。何も食べていないように見えても、水槽内の植物性プランクトン、動物性プランクトンなどを食べて、いつの間にか育っていたりします。

グッピーは繁殖が容易なので、初心者にも繁殖の楽しみを簡単に味わうことができます。しかしあまりに殖え過ぎてしまって困ることもあります。引き取り手に困るようであれな、予め覚悟して、殖やさないようにする工夫が必要になります。

魚1匹とて大切な命です。もし殖え過ぎて困ってしまう場合が出て来たら、2つ目の水槽を用意し雄と雌を分けたり、タンクセパレーター(仕切り板)などを利用して1つの水槽を分けて、雌雄を別にするなどの工夫が必要になります。

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