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リアルアレンカー・レッドディスカス

写真提供:レヨンベールアクア熱帯魚飼育図鑑

アレンカー北岸クリペア湖には、見事なくらい美しさが凝縮されたリアルアレンカー・レッドディスカスが見られます。

アマゾン川南からタパジョイス河が合流する地点のタパジョイス河口東岸にサンタレンという比較的有名な大きな町があり、その対岸(アマゾン河の北岸)側にアレンケールという港町があります。

南からタパジョイス河が合流するアマゾン川中流にサンタレン町の西側からアマゾン川を遡ったマナウス方面に掛けては 200㎞に亘って両岸に大きなラーゴ(湖)が密集しています。アマゾン川はそれらのラーゴの水域と渾然一体となり、複雑な地形を形成する水域となっています。

北岸になるアレンケールの湿地帯には、パラカリ、クリクワラ、ジャラキ、クリペア、ジャカレパカ、バハマンサなどと呼ばれる一群のラーゴがあります。この辺りで採集されたディスカスの中に、水槽で全身に赤味が濃く出る個体の生息が認められたことから、赤系を嗜好していた収集家の間で「アレンカー」 が一躍脚光を浴びることになりました。

このアレンカー(アレンケール)北岸エリアで採集された個体を、特に「リアルアレンカー」と言われています。

北岸のアレンケールの中でも、さらに産地により、オレンジから赤色にかけての彩度の色、ボディーの丸さの具合いなどにおいて、多少の違いが見られますが、リアクリペアで採取されたリアルアンカーの中には、赤の彩度は、比類のない美しさを持ったものが見付けられます。

このことから、「アレンカー」は強い印象を留めるようになり、これに乗じ、「アレンカ」のインボイス名で、かなり平凡なタイプの個体も売られています。「アレンカー」 の名の個体のすべてが、必ずしも赤が際立っている個体ということではありません。 逆に「アレンカー」とはゆかりのない地で採取されたものであるのもかかわらず、ただ赤いというだけで、「アレンカー」と呼んでいることもあります。

アレンカー北岸クリペア湖は、白濁した泥だらけの湖で、そこに棲むディスカスは隠れ家になる倒木もなく、浮草の下の劣悪な環境で、日中40度近くになる水温の中で、オスカーなどの他の大型シクリットやピラニアの猛攻にさらされながら、凌ぎを削って生きています。

ですので、少々のことではへこたれませんし、菌にも物凄い抵抗力を示します。またピラニアにヒレを齧られることも多いので、ヒレなどの回復力も強くなっています。また襲ってくる劣悪環境で育っているせいからか、少々のことでは驚きません。同族で争っている余裕もないほど、他の魚が出入る環境で揉まれて育ったせいで、他地域のデイスカスに比べて、性格も落ち着いていて温厚です。

餌もガンガン食べますので餌づけも楽です。

しかしながら、現在、現地アレンカー地区はインディオの居住地として保護され、ブラジル環境省との問題もあって、北岸アレンカーエリアからはほとんど採集できなくなっています。

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