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松かさ病

松かさ病(運動性エロモナス病)

【原因】

運動性エロモナス菌(グラム陰性菌)による細菌感染症で、pHが低下し腐敗している環境で発生します。エロモナス菌には、「運動性のもの」と「非運動性のもの」があり、この病気は「運動性エロモナス菌」により起こります。「運動性エロモナス」は、ちょうど人間で言う大腸菌と同じで、飼育水内はおろか健康なほとんどの魚の腸内に存在する常在菌です。運動性エロモナス菌は、25~30度の水温でもっとも活発になります。

この菌の水溶性褐色色素の産生能力が弱く、世代を継続すると、産生しなくなるので、伝染性は強くはありません。しかし、病原菌が増えますと感染し、発病してしまうことがあります。

エロモナス菌は、淡水中の常在菌で、鞭毛を持たずに運動しないサルモニシダ(穴あき病の原因菌)と、鞭毛で運動するハイドロフィラ(松かさ病の原因菌)があります。サルモニシダ(穴あき病の原因菌)は20℃程度の低水温を好み、ハイドロフィラ(松かさ病の原因菌は25~30℃度程度を好むという違いがありますが、共通することとして、強い病原性が無いために、健康な魚が感染して発症することは少ないと言えます。この病気がでるのは、飼育水の管理が悪い証拠です。進行すると手遅れになる場合が多く、水質には常に気を使います。
水質悪化(pHの降下)により、菌が異常発生した時などや外傷や体調の低下などが生じた場合に、接触感染して発病します。また環境に対するストレスが引き金になることもあります。また環境に対するストレスが、発症の引き金になることもあります。

【症状】

口の潰瘍、尾ぐされ、ヒレぐされ等が部分的に出てから、体が松ぼっくりの様に腫上がり、体全体のウロコが立ち、眼球が突出します。穴あき病、松かさ病と進む場合があります。初期的には魚は食欲もありますし動作や泳ぎも少し鈍いかなと感じる程度ですが体表や尾鰭でほんの少し盛り上がった状態になり、その部分が血で滲んだように赤色になります。表現では小さいニキビの先が赤くなる感じです。だんだんと動きが鈍くなって来て、潰瘍からくる平行失調、エラが冒されてなる低酸素症、エロモナスの毒素による身体機能喪失から敗血症や内出血、腹膜炎、内臓の機能喪失等を起こし、死亡してしまいます。

【対処法】

飼育水を新しくして、グリーンFゴールドリキッド(三栄製薬)、観パラD(旧パラザンD・田辺製薬)による薬浴をさせるようにします。

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