熱帯魚の飼育用品

事前に準備するもの

熱帯魚飼育の器具は、こだわりだしたらきりがないほど、多くの器具があります。

昔は熱帯魚の飼育環境を作り出すためには、かなりの経験と知識が必要でした。しかし最近はインテリアとして水槽を置くショップも増えるなど、ここ数年で飼育器具の種類も性能も飛躍的に上がりだしました。アクアリウムの経験を生かしたさまざまな飼育器具が開発され、初心者でも容易に熱帯魚飼育がおこなえるようになりました。

熱帯魚飼育は、ある意味大切な生命を預かる訳ですから、深い愛情をもって接していくことが大切です。手を抜けるものは抜いて構いませんが、ろ過や水質に関わるものは、命にも関わってきます。素人の場合、すぐ餌の問題が過るかもしれませんが、魚は1週間くらい餌を抜いても生きていくことは可能です。むしろ、ろ過不足による水質の悪化の方が大きな問題になります。節約のために、過能力不足のフィルターを使って、熱帯魚を死なせてしまったりしては、飼育する意味がなくなってしまいます。要所要所には、ある程度のお金をかけ、面倒を看てやってこそ、飼育に素晴らしさを感じたり、感動に出会えると言えます。

最近では熱帯魚飼育はしっかりとした器具を用意すれば、初心者でも飼育できるようになっています。熱帯魚飼育はどれだけいい環境を作れるかが成功の鍵なのです。

必要な器具には次のようなものがあります。
なお、魚を水槽に入れるのは、飼育環境を先に整えてやってからにします。水槽のセッティングが終わる前に魚を購入してはいけません。順序を間違えないようにしましょう。

最低でも必要なもの

熱帯魚の種類によっては水槽とオートヒーター、フィルター(ろ過器)水温計と照明、餌は最低限必要になります。たいていの熱帯魚なら飼育することができます。

水槽
規格水槽には、30cm 規格水槽、45cm規格水槽、60cm規格水槽、90cm 規格水槽、120cm規格水槽などがあります。45cm、60cmあたりがスタンダードで、それに合った備品も数多く揃います。素材には、ガラスやアクリルやプラスチックを用いたものがあります。水槽外への飛び出しの考えられない種類もいますが、跳び出すことの考えられな種類の魚でも、興奮したりすると跳び出し、水槽の外で死んでいたりする事故が絶えません。ですので、フタ付きのものを選ぶか、または飛び出し防止のためのガラス蓋を別途求めるようにします。水槽を置く前には、水槽の設置場所の確認を行ようにします。振動や騒音の多い場所に設置すると、神経質な種類の魚にとってば、大きなストレスになることもあります。電源の確保や排水についても、水槽設置の時にきちんと確認しておくと、日常の管理が楽になります。また、水槽はいっぱいに水を張ると60cm水槽で約80㎏程度、90cm水槽では200㎏以上になることもあります。水槽設置場所は重たいものを載せても大丈夫な場所かどうかについても確認する必要があります。安易な場所に設置すると、大きな事故に繋がることもあります。必ず平坦で傾斜がなく、丈夫な場所であるかどうかを必ず確認してください。
※ 水槽については、詳しくは「水槽を設置する位置や場所」「水槽の大きさ」「水槽の選び方」「水槽セット」などのところを参考にしてください。

フィルター(ろ過器)
フィルター(ろ過器)は、ろ過バクテリアの繁殖を促し、熱帯魚を飼育しているうちに次第に飼育水槽の中に溜まって来る有毒物質を無害化する役割があります。またフィルターは、飼育水をきれいにするだけでなく、飼育水槽の中にほどよい流れを作るため、特に流れの速い川に棲んでいる熱帯魚には、棲みやすい環境を作ります。逆に池や湖などの止水に棲んでいる熱帯魚の中には、泳ぎが苦手で水流を嫌う種類もいますので、そうした場合はできるだけ飼育水槽の水流を弱くしたり、フィルターを使わずに、底砂に棲むろ過バクテリアや、水草の浄化作用によって飼育する方法もあります。フィルターの種類には、上部フィルター、外掛け式フィルター、底面フィルター、外部フィルターに分かれ、それぞれ長所と短所があります。しかし、一般的には、上部フィルターが手頃と言えます。メンテナンス面に楽です。また、ろ過能力ということで言えば、外部フィルターがいいかもしれません。別途循環させるポンプが必要になります。ポンプには、エアー式のものとモーター式のものがあります。
※ 詳しくは「フィルター」のところを参照してください。

オートヒーター
ヒーターは必ず温度設定ができるタイプのオートヒーターを購入するようにします。でないと、高温を好むディスカスなどの種類を飼うことが出て来た場合、飼育がし辛くなります。一般的に販売されているオートヒーターは26℃設定で、自動設定できませんので、注意します。また最近のものは、地震や水槽の水を引っ繰り返した場合の火災事故を防ぐために、空炊き防止機能が着いていますので、確認して選ぶようにします。
※ 詳しくは「ヒーター」「サーモスタット」のところを参考にしてください。

蛍光灯
特に昼行性の魚は、自然環境下では、日差しを受けて、体色や尾の色を増して行きます。また、水草は光と二酸化炭素で光合成を行います。ですので、室内での水槽においても、魚にとっても水草にとっても、太陽の光に代わるものとして、照明を照ててあげなければなりません。日差しに代わるものとして、照明を照ててあげなければなりません。通常照明には蛍光灯を用い、20W2灯用意するといいでしょう。
※ 詳しくは「照明」のところを参照してください。

水温計
水温管理に使用し、アナログ式(アルコール式)とデジタル式があります。水温計は日常管理における水温チェックをおこなうための必需品です。

塩素中和(カルキ抜き)剤
さまざまな調整剤が出ていますが、最低限必要なものとして塩素を中和させるカルキ抜き用のものがあります。
水道水は塩素が強く、塩素を除去するカルキ抜きが必要になります。

すぐに使うようになるもの
これだけあれば飼育はできると言っても、実際ほかにも必要になるものがあります。

水草
水槽内で水草は、魚の吐いた二酸化炭素を吸って、魚に必要な酸素を吐き出してくれたりします。また、水草は窒素を栄養分とすることから、排泄物や餌の残りから発生した有毒な窒素化合物を、無毒化してくれる重要な働きもします。さらには、他の魚からの隠れ家となり、水草のない水槽では、魚も落ち着きません。水草は、熱帯魚を入れる前の水槽をセット時に入れてしまった方が、早く水質が安定させることができます。最初はすくすくと伸びる有茎水草を入れようにします。

底砂
底砂は、バクテリアの棲み家となり、生物ろ過の役割をします。水草に挿し込み、根付かせるのにも必要になり、水草水槽には、欠かせないものになります。水草の育成以外にも水質のpHを変えたりするのに役立ちます。水質をアリカリに傾けたり、酸性に傾けたりするものもあり、水質のpHを変えたいと思ったら、降下剤などを使うよりも底砂を利用するほうが、ベストな方法になります。ただし、初めて水槽に使う場合は、水質に影響を与えない底砂を選ぶほうが賢明です。素材や処理のしかたにより、さまざまなものが出ています。60㎝水槽の場合で、購入する量は、水草が少しなら8kg、水草メインの場合10~12kgとされています。1㎏(あるいは1ℓ )400円~で、大入袋で買うほうがkg当りの単価は安くなります。

バケツ(10㍑用・100円均一利用)
水換えのときは絶対に必要になりますが、水を運ぶのに最初から必要になりますから、最初に用意しておきます。バケツに注ぎ口がついているものが見つかれば、作業がしやすくなります。

底砂掃除用プロホース
水換えのときは絶対に必要になります。魚を入れたら、水換えはすぐに必要になりますので、魚を入れたらすぐに用意する必要があります。

魚やゴミすくうネット
魚やゴミすくうネットは、底砂をすくうのにも便利です。掃除の際にも、魚を薬槽に移動させる場合にも使います。

pH測定器やpH試薬
水槽内の水のペーハー濃度を測ります。本格的な測定器は高価で、壊れてしまえばそれまでなので、pH試薬でもpHは測ることができますし、その方が便利かもしれません。慣れて来るまでは、必ず水換えの後に、水質のpHを測るようにします。


餌は、糸ミミズやミジンコなどの生き餌、冷凍飼料、フレークフードのような人工飼料などさまざまなものがあります。人工飼料も口にするようになる種類については、人工飼料に慣らすと飼育が楽になります。給餌器は、1回の餌の量がわかります。また、タイマーと合わせてセットすることにより、長期に家を空けるようなときには便利です。

使う場合もあるもの

あった方が便利、あるいは必要になる場合が出てきたりするものがあります。家庭に代用品になるものがあれば、わざわざ揃える必要はありませんが、適当なものがなければ、購入するようになる場合もあります。

水草用肥料
入れ過ぎると、コケの繁殖に繋がります。特に水草が少ない場合は、入れ過ぎないようにします。量は、水槽の大きさで入れるのではなく、水草の量で測ります。特に魚やバクテリアの棲んでいる水槽では、肥料は与えないでも、水草の栄養分は足りている場合もあります。また、照明のついていないときは、水草は光合成を行わないので、肥料を必要としません。水草が活動を始める点灯と同時に与えるのが最適です。

水草用ピンセットやハサミ
植え込みの際にピンセットはあれば便利です。ハサミは家庭にあるものを使えば、わざわざ用意する必要はありません。

バックスクリーン
なくても飼育はできますが、背面に光の反射が見られると、魚が落ち着かなくなる場合があります。貼ったほうがいいでしょう。水槽セットを購入する場合は、付属されている場合もあります。

流木や岩などのアクセサリー
繁殖にも役立ちます。繁殖させる場合は、別途産卵箱なども用意したほうがいいでしょう。

魚を投入する際の粘膜保護剤
重金属を無害化する目的で使います。塩素や重金属から、魚の粘膜保護のために投入します。

バクテリア剤
バクテリアは、魚の排泄物や餌の残りにより発生したアンモニアや亞硝酸を分解し、無害化してくれます。各設備をセットし終えた水槽に、水を張り、塩素中和のためのカルキ抜きして、そのまま1週間ほどポンプを回すと、バクテリアが自然繁殖してきますので、自然繁殖を待つことが理想です。水はただ置いておくだけでは、バクテリアはあまり繁殖しないのですが、ポンプで水を循環させると、好気性のバクテリアは各段と殖えていきます。水槽の立ち上げの際に、水質を安定させるろ過バクテリアの繁殖を待つだけの時間がない場合には、バクテリア剤を投入します。

薬浴用のプラステック水槽
病気になった魚の治療と隔離のために用いられますし、混泳に合わない魚の隔離にも用いられます。また、産卵した魚の保護や稚魚の保護には、水槽内に掛けられるプラスチックケースの産卵箱なども出ています。産卵のためにオスとメスを隔離するには、別のプラスティック水槽に移す方法もありますが、1つの水槽内で、プラスチックの仕切り板などを使って、仕切りする方法もあります。

タイマー
タイマーは留守にすることが少ない家庭で、イチイチに水槽を管理できるならば必要ありません。

二酸化炭素の添加については折々考えていく

水草レイアウトを考えているのであれば、さらに水草が育つ環境を考えてあげなければなりません。水草は植物ですので光合成を行います。照明と二酸化炭素が必要になります。二酸化炭素は、魚が吐き出すことでも作りだされていますので、二酸化炭素の添加が必要ないのは理想です。しかし、現実的には植物を育てる場合は、二酸化炭素を添加してやることが必要となって来ることもあります。CO2添加については、本格にボンベを用いる方法の他にも、タブレットを持ちいたりする方法もあります。ボンベ式のものも簡易なものは800円~で販売されています。ただし、効果のほどは不明で、本格的なボンベを用いる方法のような、確実な効果はあまり期待できないと言えます。二酸化炭素添加措置は、非常に価格に差があり、本格的なものに近くなればなるほど、価格は高くなります。ボンベを使う場合は、ボンベを取り付けたレギュレーターを、エアーチューブで拡散器に繋ぐようにして使います。減圧弁(減圧器、レギュレイター)、バブルカウンター(二酸化炭素の添加量確認)、電磁弁(電流によって弁が開閉する)、逆流防止弁などをセットしたものを耐圧チューブに繋げ、さらにこれを拡散器に繋げて使用します。レギュレーターに微調整が利かない場合は、別途スピードコントローラーを用意するなども必要になります。拡散器関係には、大きく分けて水槽内部式小型拡散器、外掛け用方式、ジョイントを使って外部フィルターに接続する直添式など、異なったものが出ています。

電磁弁
電磁弁は、電流によって弁を開閉させるものです。

ボンベに使用するCO2レギュレーター
レギュレーターは、ボンベの圧力を減圧調整する機器ですが、残圧メーターを表示するカウンターが付いていないタイプは価格安いですが、ないと残量が分からず不便です。

逆流防止弁(チェックバブル)
逆止弁は、水や気体を一方向にしか流さない働きをすることで、水の逆流を防ぎます。ので逆流防止弁は、必ず使用するようにします。CO2は非常に水に溶けやすい性質がありますので添加を止めるとCO2で一杯になったチューブに徐々に水が浸入してきます。この水がスピードコントローラーや電磁弁に浸入すると故障の原因となります。

バブルカウンター
二酸化炭素の添加量確認に使います。なくても添加は可能ですが、ないと目分量での添加になります。

スピードコントローラー
なくても添加は可能です。スピードコントローラーは、レギュレターに微調整が利かないと必要になる場合があります。複数水槽に添加する場合は、分岐した各配管ごとにスピードコントローラーが必要となります。ですので、分岐する場合は、スピードコントローラーの後に分岐分すると、CO2の微調整はできなくなるため、必ずスピードコントローラーの前で分岐を行います。

耐圧チューブ
耐圧チューブは、通常ポリウレタン製の外径6mm、内径4mmで、レギュレターとスピードコントローラー、電磁弁など、圧力が掛かる部分の接続に使用します。ウレタン製が価格が安く、使い勝手がいいので、ADAなど各メーカーで採用されています。ウレタン製の中には、ソフトウレタンと呼ばれる軟質のチューブもありますが、ワンタッチ継手への直接取付が出来ません。ですので、ソフトタイプものを除いて選ぶようにします。

耐圧チューブ接続のジョイント
耐圧チューブを接続するパーツです。機器を耐圧チューブで繋ぐ場合に用います。

耐圧チューブを接続する分岐配管用ジョイント
分岐配管用ジョイントは、複数水槽に分岐して添加する場合に必要になります。耐圧チューブを接続する分岐配管用パーツです。スピードコントローラーの前に用いるようにします。これを用いて分岐する場合、スピードコントローラーの後に分岐分すると、CO2の微調整はできなくなりますので、必ずスピードコントローラーの前で分岐するようにします。

エアーチューブ
外径6mm、内径4mmのチューブで、材質はビニール製、シリコン製などあります。シリコン製のチューブは耐久性に優れます。CO2添加ではスピードコントローラーなどから圧力負荷の少ないCO2逆止弁、カウンター、拡散器の間の接続に使用します。CO2ボンベ⇒レギュレーター⇒耐圧チューブ⇒電磁弁⇒耐圧チューブ(⇒分岐)⇒耐圧チューブ⇒スピードコントローラー⇒耐圧チューブ⇒逆止弁⇒エアーチューブ⇒バブルカウンター⇒エアーチューブ⇒拡散器と繋ぎます。

エアーチューブ用ジョイント
機器とエアーチューブを接続するのに使います。

拡散器(溶解器)
拡散器もさまざまなものが出ています。エアーチューブもセットされている場合が多いです。拡散器として、ストーンを使う場合は、ストーン自体は1,000円程度で出ています(この場合は、チューブを別途求める必要があります)。

ボンベ
10日くらいしか使えない74gの小型ボンベが出ています。最初の数カ月は、これを何本か購入して用いる方法もありますが、ずうっと使い続けることを考えると、小型ボンベは割高になり、ミドホン5キロの大型ボンベを買えば、約2年間使えます。ボンベについては、ボンベを買わずに、砂糖と重曹とイースト菌を使って、自分でCO2作る方法もあります。

レギュレーター、拡散器などが全てセットになった製品
電磁弁と一体になった小型ボンベ用のレギュレーターも出ています。バルブでCO2添加量を微調整できますので、別途スピードコントローラーを用意する必要がありません。(大型ボンベに使用する場合は、別途アダプターが必要になります)。また、小形のボンベADAアドバンスシステムは、ADA CO2アドバンスシステム などのように、ボンベやレギュレーター、拡散器などがすべてセットになった物も発売されています。初期投資は高くなりますが、楽です。ただし、残圧を表示するカウンターは付いていませんので、残圧を知りたい場合は自分で配管と圧力計を購入してレギュレーターに取り付けるようになります。小型ボンベもADA製のものは高いです。
※ 二酸化炭素添加装置について、詳しくは「水草を育てる」のところを参考にしてください。

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