水草とは

水草の役割

水中に水草が束びき、熱帯魚がその間を優雅に泳いでいる様は、非常にきれいで、誰人たりとも心を和ませます。しかし熱帯魚のいるアクアリウムの世界では、水草は、ただ見た目が美しいというものだけではありません。熱帯魚の生態系に重要な役割を果たしています。

水草は、陸上の植物と同じように光合成によって、光の中で二酸化炭素を吸って、酸素を吐き出して生長して行きます。魚は植物の吐き出した酸素を吸い、二酸化炭素を吐き出します。するとまた、植物は二酸化炭素を体の中に取り入れ、魚が生きて行く上で必要な酸素を吐き出して行きます。実にすばらしい自然のサイクルで、陸上の植物が、地上の空気をきれいにするのと同じように、水草もまた、水中の熱帯魚が棲みやすい環境を作り出しています。

さらに、水草は水槽内の二酸化炭素や熱帯魚の糞などの有機物を分解して、熱帯魚水槽内の水質を浄化、安定する役割も果たしています。

それと同時に、水槽内で水草は、熱帯魚の隠れ家を提供し、時には産卵場所も提供しています。

さらに、わたしたちが陸上の植物を野菜として食べるのと同じように、魚の種類によっては、水草は魚の餌になる場合もあります。

このように水草は、水槽の中で、単にキレイというだけではなく重要な役悪を担っているのです。

水草の生長に必要なもの

水草が光の中で、二酸化炭素を吸って、魚に必要な酸素を吐き出す光合成によって生長するということは、逆に言うと、水草を育てるには、光と二酸化炭素が必要になるということになります。

他にも肥料や水質の点も問題になりますが、とりあえず光合成を行うためには、光(照明)とCO2は、欠かせないものになります。

水草とは?

水草は、もともと陸地で生活していた植物が、二次的に水中生活をするようになったものなので、水中で生活する植物は陸上の植物ほど多くの種類はないとされています。

この点ではコケも同じで、水中で生活をするコケは、陸上で生活するコケの種類よりも少ないとされています。

水槽の底や岩の上や水槽のガラスに這いつくばるようにして生えるコケも、水中で生活する植物である以上、水草であることには違いありません。

しかし、アクアリウムの世界ではとかくコケは嫌われていて、退治する方法を考えること多いことから、苔に関しては独立して「苔(コケ)」と呼び、一般に「水草」と言う場合は、コケは含まない場合がほとんどです。

また、水中で生活をする植物の中には、海水で育つ海草(「海藻」ではないことに注意)もあります。このような海草の種類は、淡水で育つ植物の種類よりもさらに少ないとされています。

しかし、わたしたちが一般に「水草」と言う場合には、こうした海草についても含まず、淡水で育つものを指して言う場合がほとんどです。一般にわたしたちが水草と言う場合は、淡水で育つ葉や茎を持った植物で、なおかつアクアリウムの世界において、熱帯魚飼育や観賞のために用いられるものを言います。こうした水草の主なものには、淡水性の被子植物、シダ植物などがあります。

水草の種類

水草の種類には、根元が水中に浸っているだけで、葉の表面は水面上で空気に触れている「浮葉性植物」(いわゆる「浮き草」)と、完全に水中に体を沈めてしまっている「沈水性植物」があります。さらに後者の沈水性植物は、茎のある「有茎型水草」と茎の無い「ロゼット型水草」、それに、熱帯魚飼育や観賞に用いられる「コケ」があります。

水草の生長のし方と増やし方

陸上の植物よりはずっと種類が少ないとされる水中植物の水草ですが、そうは言っても、大手通販会社が販売しているだけでも300種はあります。

現在日本に輸入されている熱帯魚の種類ほどの数ではありませんが、水草についても究めて行くだけの手応えは十分あります。

水草の中には、ほったらかしにしておいても成長する、育成が簡単なものから、水質などに気を遣わなければならない、育成が難しいものまでさまざまあります。

水草を増やすためには、その生長のし方を知り、それに合わせて増やす方法を考えて行くことになります。上の方を摘んでも心配なく、またどんどん生長して行きます。

有茎水草は、そのまま茎が真っ直ぐ上に伸びることで、生長していきます。有茎水草の増やし方は簡単で、いろいろな方法がありますが、特殊なものを除き、どの方法を採っても増やしていくことができます。ロゼット型水草は、ランナー(つる)が伸びたり、株が分かれたりすることで増えていきます。この性格を利用して、増やして行きます。

◎茎から脇芽を出して増える→挿し芽で増やす

有茎水草は茎の途中の節にヒゲ根が出来て、そこからまた増えていきます。有茎水草がある程度、伸びたら草体のほぼ真ん中で切ります。茎の途中の節に根が出ている場合は、茎の節の下から5mmほどの所で切ります。切った部分を底床に植えて固定すれば、切ったところからひげ根が出て来て、根付いて来て、脇芽が出て来ます。適度な丈に合わせるために、茎をカットすることをトリミングと呼びます。

有茎水草の増やし方は難しくなく、どの方法でも増やせるものが多いのですが、赤色系の水草に関しては、一般的に難しい傾向があります。
例.カボンバ、ハイグロフィラ(カモンバは、水面に浮かべても増やせます。ハイグロフィラは、取り木による方法でも増やせます。)

◎地上茎を形成してそこから直立して増える→取り木で増やす

有茎水草は茎のヒゲ根から増える以外にも、根からも増えて行きます。根茎は地下を横に這った節から地上茎を直立し、大きくなって行きます。茎のヒゲ根を利用して、挿し芽によって増やす方法もありますが、底砂に根付いているまま茎を横に寝かせると、茎節から新芽と地下根が出てきます。茎を底砂に横に寝かせて、茎の頭を石などで軽く固定します。やがて新芽が5cmほどに生長したらそれぞれをカットし、新たに植え直します。挿し芽による方法も、この取り木による方法も、どちらも簡単です。
例.ハイグラファ、ニューパールグラス

◎葉から増える→水面に浮かべて増やす

例外もありますが、有茎水草は水に浮かべて光を与えられば、勝手に新芽を出して行きます。葉を葉柄からカットし、水面に浮かべて増やす方法もあれます。蛍光灯等の光を与えてやるとやがてカットした部分から芽が出てきますから、生長したら底砂に植えます。
例.ロタラ、ルドウィジア、カモンバ(カモンバは挿し芽によっても増やせます。)

◎ランナーによって増える→ランナーで増やす

ロゼット型水草は、種類によって、新葉を出して生長を始め、やがて底砂を這うようにランナー(つる)を伸ばして、先端に芽を付けて、小株を形成していくものがあります。ですので、小株が生長するのを待ち、ある程度株が大きくなったら、調子の良さを見て、ランナーを切り離して、株を独立させるようにします。
例.アマゾンソードプラント、サジタリア、バリスネリア、エキノドルス

◎葉の胞子で増える→葉から増やす

ロゼット型水草は、葉の裏に胞子を作り、そこから発芽して多数の子株を形成して増えていきます。種類によって、ある程度大きくなったら、葉上の発芽した芽を切り放し、植え付けるようにします。簡単に増えて行きます。親株の葉を切り取り、水面に浮かせておくと、葉片の裏側から多く発芽します。 大きめの葉をハサミで1cm角程度に切った小さい裂片からでも、新葉と根をだして独立して増えますので、多く増やしたい場合は葉をカットして浮かべておくといいです。
例.ウォータースプライト、ミクロソリウム

◎子株を作り増える→ 株分けで増やす

ロゼット型水草の中で地下茎の水草は、親株の根の付け根に、ランナーの元になる種子のようなものを付けて、そこに子株が出来ることで、増えていきます。ですので、株を切り離し、株分けをして増やします。熱帯魚ショップなどで販売されている株は、ほとんど複数の株が絡み付いていますから、販売時にロックウールや鉛巻きが付いている場合は、面倒ですが、それらをきちんと外して植え込みます。丁寧に株分けすると、結構な数の株が得られます。
例.クリプトコリネ、アヌビアス

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