初心者向きの熱帯魚

初心者が飼育する場合は、人工飼育に懐く種類で、水質作りの難しくない種類を選ぶのがいいと言えます。

水質については、アマゾン特にネグロ川水域の魚は、河川の周辺の土壌から流れ出す腐植酸の影響で、黒褐色のブラックウオーターに棲息し、低pHの水作りが必要になります。このような水質は、東南アジアのジャングルにも見られます。また、山岳地帯に棲息している種類は、周囲の石灰岩などを溶かし込んだ硬度の高い水質に棲息していることになります。

概して初心者が飼育する場合は、カルキ抜きした中性・軟水の日本の水道水でも飼育できる種類の方が楽で、飼いやすいと言えます。ワイルドの飼育は難しい場合でも、養殖種を選ぶことによって、比較的に容易に飼育できる場合もあります。ブリード個体を選ぶ場合は、しっかりしたものを選ぶようにします。

肉食性で貪食で、生き餌しか食べない種類の魚の飼育は、エサ代も掛かりますし、水槽が汚れることから管理が大変になります。初心者が飼育する場合には、人工飼料にも懐く種類がいいと言えます。また、最初に温厚な種類を選んでおけば、他種を同じ水槽に入れていく楽しみも増えます。

また、種類によっては草食性で、水草を食べたり、引っこ抜いてしまう種類もいます。きれいな水草水槽をイメージしていると、がっかりしてしまうことになりますので、水草を入れてもすぐにめちゃめちゃにされてしまったり、水草が育たないことを予め覚悟して、飼う必要のある種類もあります。

初心者でも飼育しやすい種類には、次のようなものがあります。

アカヒレ

アカヒレ(学名:Tanichthys albonubes)は、コイ科の3~4㎝ぐらいの大きさの魚で、赤い尾ビレが特徴的であることから、この名前がつけられました。オレンジ色の尾ビレに、やや褐色がかった銀白色の体色、体軸に縦のラインが入ります。「コッピー」の愛称で、瓶の中に入れられて、販売されているのを見かけることもあります。

観賞魚の中でも抜群に丈夫で、カルキ抜きし、バクテリアを繁殖させた水道水でそのまま飼育でき、他の種類に見られないくらい低水温や酸欠に強い種類とされています。一般に丈夫とされているプラティなどの魚に比しても、何倍も丈夫ですので、初心者でも容易に飼育できます。

バクテリアは、カルキ抜きした水道水に、ウイスモローなどの水草を入れて、エアーレーションを掛けた状態で汲み置きしておくことにより、1週間くらいで繁殖します。

雑食性で、餌についても、人工飼料にも餌付き、何でもよく食べます。主に上層で餌を摂るため、なるべく沈みにくいものが適していると言えます。

最近はカージナル(もしくはロングフィンカージナル)アカヒレと呼ばれる鮮やかな赤味を持った品種もになって登場し、出回るようになり、その長くドレープ状に伸びたヒレは、見事と言うしかないほど、美しい個体になっています。成熟したオスがフィンスプレッティング(ヒレを大きく広げ、体を大きく見せることによって、自分をアピールすること)する姿は、実に美しいものがあります。

英名で「ホワイトクラウドマウンテン・フィッシュ(White Cloud Mountain minnow)」と呼ばれるように中国広東省の渓流に分布する白雲山のアカヒレが有名です。ワイルド種は絶滅したと言われているくらい希少なものとなっていて、現在、国内で流通しているアカヒレは、白雲山魚の亜種である香港タイプを繁殖させたものになっています。

繁殖も容易です。

ゼブラダニオ

ゼブラ・ダニオ (学名:Danio rerio) は、体表に紺色と黄色の縦島を持ちことから、シマウマにみたててこの名前があります。インド東部に棲息している体長 4~5 cm ほどの小型のコイの仲間です。コイ科(Cyprinidae)・ラスボラ亜科(Rasborinaeダニオ亜科、ハエジャコ亜科とも言う)に属します。

アカヒレもそうですが、成長していくうちに、青いラインが美しくなっていきます。成熟したオスは、縞模様を白と鮮やかな青に変化させ、一層美しさを増します。

頑丈で、価格も安く、ビギナーでも容易に長く飼うことができ、なおかつ黄色と青系の縞(しま)模様がキレイなことから、観賞魚として非常に広く流通しています。

通常買って来た魚が、人の気配に寄って来て餌を欲しがるようになるまでは結構日にちがかかるのですが、ゼブラダニオは2~3日もすると、エサを欲しがって寄って来るようになります。慣れると手からエサを受け取るほど、懐いたりもします。

非常に温和なため、コミュニティタンクに最適です。

スイスイと活発に動き回るため、 水槽の中をゆったりと泳ぐ魚をイメージしていると、やや鬱陶しい感じ、好き嫌いが分かれるところですが、熱帯魚を飼育しなれない初心者にとっては、その姿が本当かわいらしく感じられるはずです。

元気に水の表層部を泳ぐあまり、水槽にフタをしておいても、隙間から飛び出してしまうこともあります。水槽には絶対にフタが必要です。

雑食で、人工飼料にもよく懐きます。

繁殖も容易で、成熟するとメスはオスよりも1回り近く見た目で大きくなり、お腹が丸く膨らみ抱卵しますので、稚魚のうちは雌雄の見分けが付かなくても、成熟すればすぐに判別がつくようになります。オスは体色がやや黄色がかり、各ヒレがひらひらと長く、体型もスマートな感じになります。

メスは、体が少し小さなオスに1~2匹、追いかけられていたりします。ショップでゼブラダニオが大量に泳ぐ水槽をしばらく眺めているうちに、オス、メスがすぐ判るようになります。

寿命は5年くらいとされています。

グッピー

グッピーは、ネオンテトラと同じように熱帯魚についてあまり知らない人でも、この魚だけは知っているというほど人気のある熱帯魚です。慣れやすく、陽気に泳ぎ回り、安価で丈夫、小さな水槽でも飼育でき、美しく、とっても可愛いい魚がグッピーです。水草水槽との相性も素晴らしいものがあります。

グッピー(学名 Poecilia reticulata)は、プラティ同様、卵ではなく、お腹の中で卵を孵化させ、育ててから仔魚を産み落とす卵胎生種です。

卵ではなく、ほとんど親と同じ姿で成長した姿で生まれることから、育ちやすく、初心者でも可愛い稚魚を目にすることもでき、楽しめることからも、人気があります。

性格は温和で、同じサイズの温和な熱帯魚となら、ほとんどの種類と混泳が可能です。餌もなんでも喜んで食べてくれます。

グッピーは、本来はカラシンの仲間であるネオンテトラとは水質が異なり、一緒には飼えない種類の魚なのですが、ネオンテトラと一緒の水槽の水にも慣れてしまうこともあるほど、水質の適応範囲も広く、丈夫です。

水質の適応範囲はある程度広いグッピーですが、水質の変化には敏感です。過度の水換えは、グッピーが体調を崩しやすい要因の1つになります。水換えによってグッピーがペーハーショックをおこさないように、注意するようにします。

グッピーは繁殖が容易なこともあって、養殖も盛んに行われています。養殖種については、東南アジアから輸入されるものと、日本国内で繁殖させた国産グッピーがあります。海外での養殖個体の中には、汽水で育てられものも多く、カルキ抜きした日本の水道水とは水質が異なり、ストレスで病気に罹ってしまう場合も多く見られます。東南アジアの養殖魚は、価格も安く取引されることから、雑に取り扱われ、尾ビレがちぎれていたり、中には入荷の時点で病気に罹っている個体もあります。

これに対し、日本で養殖の行われたグッピーは、やや高価になりますが、日本の水にも慣れているので、丈夫で、初心者でも飼いやすくなっています。

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